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つくってみた! 〜UVプリンター×転写シール編〜

みなさんは『UVプリンター』というものをご存じでしょうか?
文字通りUV(紫外線)を照射しながら印刷するプリンターで、速乾性があり、版を作る必要もないことから、サンプル品や小ロットのノベルティ製作でよく使われています。
紙以外の素材にも印刷できるため、アクリルスタンドやキーホルダー、コルクや木のコースター、革のカード入れやスマートフォンカバーなどなど、これ一台でさまざまなグッズが作ることができます。

今回はそんなUVプリンターを使ったちょっとめずらしいアイテムとして、転写シールについてご紹介したいと思います。

UVプリンター×転写シール

さまざまな素材に対応しているUVプリンターですが、基本的に平面以外には印刷することができません。
許容範囲は機種によって異なるものの、2〜3ミリであることがほとんどです。
それ以上の凹凸は定着不良の原因になったり、インクが散って滲んだりしてしまいます。
そのため、球体やボトル状のものに直接印刷することはできません。(あまりメジャーではありませんが、専用の機種やオプションとして対応している機種はあります)

しかし、今回紹介する転写シールなら、直接印刷できないようなものにも絵柄をのせることが可能です。
UVプリントは下地に白を引くことができるので、素材の色に関係なく鮮やかな発色が得られますし、インクを重ねることで立体感も表現できるので、プリンターとの相性も良いでしょう。

では、実際の製作風景を見ていきましょう。

まずは糊のついたシートに印刷していきます。

印刷が終わったら、アプリケーションシートと呼ばれる転写用のシートを被せていきます。

しばらくなじませたあと、貼りつけ作業に移っていきます。

被せたアプリケーションシートを剥がして……

用意した素材に貼り付けます。

よくこすってから慎重に剥がしていくと……

プリント風マグカップの完成です。

文字のあるデザインだともっとわかりやすいのですが、転写シールは絵柄だけを貼ることができるので、仕上がりのイメージはシールより印刷に近くなります。

また、単純な曲面程度なら施工可能ですが、表面が滑らかな素材でなければ転写できません。
今回はストーンウェアのマグカップを用意しました。
いろいろ試した結果としては、「光を反射するくらい」というのが一つの基準になりそうです。

ということで、他の例もご紹介しましょう。

まずはプラスチックの定規。

問題なく貼れましたが、これなら普通のシールでもいいような……。

お次はグラス。

マグカップより複雑な曲面なので難しかったですが、それでも問題なく貼れました。
一度転写してしまえば結構頑丈なので、水洗いはもちろん、スポンジでしっかりこすっても剥がれません。
マグカップやグラスのような耐水性が求められるアイテムにはいい選択肢になりそうです。

ということで、次はビニール傘を試してみました。

お耳が……。
素材的には問題なさそうでしたが、柔らかかったせいか少し作業がしにくかったです。
悔しいので開くときに持つ中央のアレにも貼ってみました。

調べたら「下ろくろ」というらしいです。
勉強になりました。

まとめ

UVプリンター×転写シール。
どこにでも使える! 万能!
……とはいきませんでしたが、モノによっては面白くなるように感じました。

UVプリンターにも転写シールにも、それぞれ強みと弱みがあるので、活かしたり補ったりできる組み合わせであれば輝くと思います。

シールでは物足りない。
でも印刷は難しい。
大量には作れないけど高くなるのは困る。

そんなときの選択肢としてオススメです。